テニスプレーヤーへ「よりよき環境」を届ける!腕用サポーターのスペシャルアイテム&汎用アイテム

プリンスは「テニスのセレクトショップ」みたいかも
〜プレーヤーに快適環境を提供するために〜

テニス道具の世界を長年にわたって見てきて感じることの一つに「プリンスというブランドの特殊性」があります。
それは何かというと「優れたものは積極的に取り入れ、テニスプレーヤーの手に届きやすくする」という理念です。

たとえば前回に紹介した【CW-X】ですが、プリンスは「これはかならずテニスプレーヤーのために役に立つ」という考え方から、【prince】とのダブルネームにして、テニスマーケットを通じて、ダイレクトに流通するようにしています。テニスショップに並ぶ機会を増やし、より良き環境が、我々プレーヤーへ届きやすくしているように感じます。

今回紹介する『サポーター』は、医療用品メーカーである【ダイヤ工業】とプリンスが共同企画でスタートしたサポーター関連商品です。ダイヤ工業とはサポーターなど医療用品の研究・開発・販売を手がけている大手メーカーです。
そこと【prince】がテニスにおける動作や症状を特定し、使う人の身になってそれを改善するために共同企画したアイテムをテニス市場に届け、ユーザーが笑顔で楽しいテニスライフを過ごせるよう日々考えているのでしょう。こういった姿勢もユーザーの安心感にもつながるのです。

もうテニスエルボー用サポーターの選択に迷う必要はない
〜フォアなら【SU700】、バックなら【SU701】〜

SU711 ハイパフォーマンス マルチサポーター
長きにわたってテニスをしていれば、身体の各部に故障を引き起こすことだってあります。
でも多少の痛みならガマンしてプレーしちゃうっていうのが、テニスプレーヤーの悲しい性ですね。
そのために必要なのがサポーターですが「どれを選んだらいいか?」と探すのはたいへんですし、買ったとしても、本当にそれがベストだったのかどうか、なかなか判断がむずかしいです。
「テニスエルボー用サポーター」も数種類ありますが、テニスブランドから発売されているのは、ごくわずかで、そのなかでも「テニスの動きを知ったうえで作られている」のはプリンスが発売する『ハイパフォーマンスエルボー(SU700)』『ハイパフォーマンスプレミアムエルボー(SU701)』です。

テニスの動きを熟知する【prince】が、医療用品メーカーとして評価の高い【ダイヤ工業】と「テニスでベストパフォーマンスを発揮するモデル」を検討した結果、発売に漕ぎ着けた究極モデルです。

では、どちらをどう選んだらいいか、簡潔にわかりやすく説明しましょう。
まず「フォアハンドで腕の上面側の筋肉が痛む」というときは、かならず『SU700』を選んでください。
いわゆる「フォアハンドエルボー」の痛みを抑えるには、内蔵された高反発パッドで圧迫し動作制限をするのがいちばんです。
ベルトが弓なりになっていて、腕に巻いたとき、きれいに隙間なくフィットして完成するようにできています。

そして「バックハンドで腕の下面側の肘に近い部分の筋肉が痛む」というときは、【SU700】【SU701】のどちらでもいいのですが、低コストで対処したいときは【SU700】ですね。
圧迫ポイントを全体的に押さえて痛みを軽減するもので、わずかに腕のプロネーションにおける可動域を制限してしまいます。
しかし【SU701】は、パッドを2つに分割して圧迫することで、プロネーションを妨げずに痛みを緩和することができ、プレーパフォーマンスを維持することができるメリットがあります。
それが価格の差と考えればいいですね。

テニス道具のプロと、サポーターのプロが組み上げたのが【prince】×【ダイヤ工業】のエルボー用サポーターなので、わざわざ他の商品を選ぶ必要はないと思います。

ラケットバッグに1つ【SU711】を忍ばせろ!
〜緊急対応サポーターのマルチさを常備〜

SU711 ハイパフォーマンス マルチサポーター
そして新情報があります!
サポーターの主機構は「圧迫」することによって、筋肉や関節の動きを制限して、痛みを抑えることです。
そのためには、痛む部位によって、最適の形状やシステムがあるわけで、【SU700】【SU701】はそうしたアイテムです。
でも故障というのは、いつ突然起きるかわかわないもの。
それに対応する「緊急アイテム」をバッグに1つ忍ばせておくと、安心感があります。
それが【マルチサポーター SU711】で、やはり【prince】×【ダイヤ工業】の共同開発モデルのスペシャルアイテムなのです。

前記2モデルの緊急代用アイテムとして「テニスエルボー対処」ができます。
さらに手首が痛いとき、緊急に手首の動きを制限するために【SU711】を手首に巻きます。
そして意外に急に痛みが襲うのは「膝」であり、これを膝蓋骨の下側に巻いて圧迫することで、とりあえずの対処ができますし、もちろん足首の痛みにも対応できます。

これまでも似たような商品はありましたが、テープの伸縮率が低すぎたり・高すぎたりで、テニスの動きにはなかなかフィットしませんでしたが、【prince】の経験&情報を、【ダイヤ工業】の技術で実現したマルチサポーターがこれです。
キーワードは『伸縮率160%』。
160%の伸縮性で巻き付けたときの圧迫感が、どこに使うにしてもじつはちょうどいいのです。

また【SU711】にはオプション的な使い方もあります。
サポーター本来のプライドを傷付けるわけではありませんが、複数のラケットをまとめるテープとして使えます。
1980年代の大テニスブーム、ラケットバッグというものはまだなく、ラケットカバーはフェイスを覆うだけで、シャフトはむき出しでした。
それをリストバンドで束ねたりするのが流行ったこともありました。
筆者的には、布製のスライディングバッグを肩からダレっと下げるよりも、裸のラケットを【SU711】でまとめて持ち歩くのもオシャレに思います。
さらには、自転車に乗るとき、ズボンの裾がチェーンに絡まらないように、【SU711】で裾をまとめることもできますよ。
ただしそのときは、【SU711】を2つ用意しておかなければなりません(笑)!

松尾高司(KAI project)

text by 松尾高司(KAI project)

1960年生まれ。『テニスジャーナル』で26年間、主にテニス道具の記事を担当。 試打したラケット2000本以上、試し履きしたシューズ数百足。おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー