「春が来た!」気分爽快、打球は軽快。心が上向くリフレッシュ作戦!
一年のうちでも「フレッシュ」のイメージがあるのは「春」だけ
〜この機会に、いろんなものを新しくする!〜
桜の季節ですね!街では新入生や新入社員のフレッシュな香りがしますね。
我々日本人というのは、風に舞う桜の花びらを見ると、いろんなものが新しくなり、新たな気持ちで・・・と感じるDNAが埋め込まれているようです。
そんな上向き気分に合わせて、大切なテニスギアをリフレッシュしてみませんか?
愛着のあるMYラケットの一部を新しくするだけで、かなりの性能的にブラッシュアップを図ることができるのです。今回はそんなご提案です。
まず、ストリングスを新しく張り替えるだけでも、ラケット性能は活性化します。
いつものストリングスでは無く、未知のストリングスを試してみてはどうでしょう!
「冬はストリングスの飛びが悪くなる」は大きな勘違い
〜飛ばなくなるのはボールのほうだった!〜
「冬はストリングスの飛びが悪くなる」と信じる人がたくさんいるみたいですが、じつは大きな勘違いで、飛ばなくなる要因は「ボール」のほうにあったんです。
一般的に使われるプレッシャーライズドボールは、コアボール内に密封された窒素ガスの反発力と、コアボール自体の弾力性によって、バウンドとインパクトでの反発力を生み出すのですが、冬の低気温が、窒素ガスの圧力低下や、コアボールのゴム素材を硬くすることで「飛びが悪くなる」んですね。
テニスショップでよく「冬はストリングスの飛びが悪くなるから張り替えましょうね」と言われますが、本当は「ボールのほうが飛びが悪くなるから、ストリングスのほうで飛ぶように調整しましょうね」ということなんです。
ですから春が来たら、冬の飛びに合わせていたパフォーマンスを、春の飛びにフィッティングして、ストリングスのテンションを元に戻さなくちゃいけないんですよ!
ポリ系フィーバーから目醒めた人がほしいもの
〜やっぱり「飛んでほしい」し「優しさもほしい」〜
暖かくなるにつれ、プレーパフォーマンスはどんどん向上していきますから、春は、あらゆる意味で「チェンジ」のとき。
近年では、ポリエステル系ストリングス(以下 ポリ系)がもてはやされました。
当初の乗り換え理由は「切れにくい」からでしたが、たしかに「切れないことは切れない」んですが、性能的な耐久性が高くないことが知られるようになりました。
しかもポリ系は、伸縮性が機能し始めるパフォーマンス域が非常に高いので、そこまでスイングスピードが速くないプレーヤーには、ポリ系のメリットを活かすまでに至らず、打球感の硬さと飛びの悪さが、苦闘を強いることになるわけです。
近所のスーパーへの買い物にしか使わないのに、「3000回転以上にならないと威力を発揮しないターボエンジン車に乗っている」ようなものです。
最近では、そうした経験をしたプレーヤーたちが、ナイロンモノやナイロンマルチといったポリアミド系に戻る傾向が徐々に増えてきている状況です。
そんな彼らがストリングスに求めるのは「飛び」「快適(マイルド)な打球感」ですね。
筆者がぜひ奨めたいのが、プリンスの特殊製法ストリングス【エンブレム LT】です。
いったい何が特殊なのか? キーワードは『真っ直ぐ』です。
極細マルチフィラメントが真っ直ぐに束ねられている【エンブレム LT】
〜ポリ系とは対極の「マイルド+俊敏+パワー」〜
ナチュラルガットもポリアミド系も、複数のリボンやフィラメントを組み合わせて作りますが、その際、耐久性を増すために、撚り合わせながら「捻り」を加えています。
インパクト瞬間のストリングスは、わずか2〜3/1000秒の間に、大きな力でギュンッと伸ばされ、次の瞬間に元の長さに縮もうとする力が、ボールを弾き返すパワーとなります。
ストリングス素材には伸縮性のあるものが使われますが、螺旋状に撚り合わせ、ストリングス自体に「バネ効果」を持たせることで、「素材自体の伸縮性」に「構造的な伸縮性」が加えられ、インパクトの力に耐えきれなくなって切れてしまうことを防ぐわけです。
しかし、プリンスの特殊マルチフィラメントストリングス【エンブレム LT 】は、あえてマルチフィラメントに捻りを加えず、真っ直ぐなまま束ねて、さらにその外側を細い側糸で2層に覆っています。
これをプリンスでは『リニアテクノロジー(LT)』と銘打っています。
【エンブレム LT 】のコア・マルチフィラメントは、樹脂で固められずに、束ねられているだけですから、超極細繊維それぞれが自由に動きます。
これによって振動が発生しにくくなって、打球感がマイルドになる…と同時に、繊維素材の伸縮特性がダイレクトに反発力となるため、俊敏な打球フィーリングとなって、飛びのパワーに結びつくのです。
イメージで言うなら、単一糸であるポリ系ストリングスとは、性能的にも対極にあると考えるとわかりやすいかもしれません。
もちろんプリンスのどのラケットにもマッチしますが、オススメマッチングは2タイプ。
飛びを抑えたモデルである【グラファイト】【ツアーグラファイト】や【ファントム】にパワーを補う目的としても使えますし、【エンブレム】などの高反発系モデルにマイルドな打球感を演出するためにも適しています。
【エンブレム LT 16】の、センシティブでありながら打球感は優しく、かつパワフルな性能って、ナチュラルガットの方向性に近いものがありますね。
気になる方は、春の張り替えチャンスに、ぜひチャレンジを!
グリップテープって、本当に必要なの? 元グリって気持ちいいよ!
〜プリンス元グリ『レジ』3兄弟から選ぶ〜
次に、いまや「グリップテープを巻くのは常識」という時代です。
「じゃあベースに巻かれている元のグリップって何の意味があるの?」ってことになりませんか?
グリップテープ黎明期、ラケットにはすべて「天然皮革グリップ」(俗に言うレザーグリップ)が巻かれていました。
たくさん汗をかけばグリップが滑って回されるし、だんだん硬くなってゴツゴツしてくるため、手のひらや指にマメもできやすい。
それを解消してくれたのがグリップテープだったのです。
そして1980年代末、天然皮革グリップに代わって、グリップテープ効果を搭載した「シンセティックレザーグリップ」が、最初からラケットに巻かれるようになったのです。
ラケットメーカーは「もうこれでグリップテープはいらない!」と謳いたかったのですが、意外にもグリップテープは消えないどころか、ますます隆盛を誇ります。
これはあくまで筆者の感想ですが「グリップテープを性能的に越えるシンセティックグリップがなかったから」、また「劣化に対して手軽に交換しにくい」という面が、『元グリ無視』という世の流れを生んだものと思われます。
もし、グリップテープよりも「いい感じ」の元グリがあれば、みなさんだってそのまま使うでしょ?
あるんです!
かつて【EXO3】モデルには標準搭載され、現在も主要モデルに装備……さらに交換用のリプレイスメントグリップとして発売されている【レジプロ】がそれです。
独特のしっとり感をたたえ、それでいてグリップチェンジしやすくもあるセミウェットタイプで、1平方センチに約25個の小さな穴が開けられているため、多めの汗もスッと吸収してくれる穴あき加工仕様。
2008年【EXO3 シリーズ】に搭載されてから約10年間、これを超えるシンセティックグリップに出会ったことはありません。
つまり「現在、史上最高!」……これは絶対の自信を持って言えます。
それが今では、リプレイスメントグリップ【RESI PRO】として展開され、しかもグリップテープの「+クッション感」をも取り入れて、好みに応じて選ぶことができるよう【RESI SOFT】【RESI SOFT AIR】と3モデル展開となりました。
あなたは、それでもグリップテープを必要としますか?
もしもこれが標準装備されているラケットに、盲目的にグリップテープを巻いていたなら、一度でいいですからそのテープを剥がし、生でその感覚を味わってみてください。
違う元グリだったら、【RESI PRO】に巻き替えてごらんなさい。
グリップへの認識が変わりますよ。
こちらもぜひチャレンジしてください!