紫外線をナメたらあかん!アンチUV用として充実のスペック。折り畳むと「長さ・重さ」がフフフっ……

紫外線をナメたらあかん!アンチUV用として充実のスペック。折り畳むと「長さ・重さ」がフフフっ……

油断大敵、紫外線を見くびるな!
〜 女性にとって日焼けは大敵。男性だって体力を奪われる 〜

さあ、もうすぐ夏がやってきます。年間を通してまったく同じ環境でプレイできるインドアテニスも魅力ですが、真夏の炎天下で思いっきり汗をかく「充実感」は、翌日からの仕事のためのエネルギーとなりますね。
ただ、眩しく輝く炎天下のテニスコートでは、楽しいだけじゃすませられません。昔は「小麦色の肌!」なんて、いかにも健康そうなイメージで女性の日焼けへの褒め言葉となりましたけど、当節女子は「美白が美徳」ってご時勢ですから、『アンチUV』は必須です。

男子の場合は、真っ黒に日焼けすることで精悍な印象にもなりますが、身体にとってはけっして良いものではありません。真夏のビーチって、寝そべっているだけで疲れるじゃないですか。紫外線は、肌や健康に悪いだけじゃなく、人体に疲労感を蓄積させることを忘れちゃいけません。試合の待ち時間などは、体力消耗を防ぐため、元気印の男子といえども、できるだけ直射日光は避けるべきでしょう。昨今は日焼けを避ける若い子が増えていますもんねー。

「紫外線」「UV(Ultra Violet)」は、地表に届く光の中でもっとも波長の短いもので、波長の長いものから順に「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3つに分けられますが、波長が280〜315ナノメーターの「UV-B」は人体にとって有害な紫外線です。

目が紫外線を感知すると、脳に大量に分泌された活性酸素によって、脳神経細胞が酸化ストレスを受けることで、自律神経が乱され、全身的な疲労感をもたらすことになります。それだけでなく、肌を乾燥させ、体内の免疫力の低下、目の充血など、多くの悪影響を引き起こすのです。

いろんな「アンチUVギア」がありますが、今回はプリンスの【UVコーティング折りたたみ傘】を紹介しましょう。

梅雨時期だから知っておきたい、傘の豆知識
〜 アンブレラ、パラソル、そしてジャンプ傘 〜

せっかくですから、ここでちょっと『傘』の話をしましょう。
傘は「アンブレラ」や「パラソル」と呼ばれますが、この違いを説明できますか?
一般的に「アンブレラ」は「雨を防ぐための傘」=「雨傘」のこと。「パラソル」は「日差しを防ぐための傘」=「日傘」を指します。
そしてもう一つ、晴れの日でも雨の日でも使える「晴雨兼用傘」というのもあります。
「晴雨兼用傘」とは、紫外線防止加工がされた傘で、オールマイティなんですが、雨専用傘ほど防水効果は高くないので、あくまで「軽めの雨なら防ぐことができる」と考え、基本的には「日傘」と考えてください。

みなさん、傘は英語で「umbrella(アンブレラ)」と習ったはずですが、「parasol(パラソル)」との違いを知っていますか?
「umbrella」の前半「umbro」は「影」という意味で、後半の「rella」は「小さい」という意味があります。つまり、umbrellaは雨を防ぐための「小さい影」ということになりますね。
これに対して、ビーチや庭にあるような大きな傘のことは「parasol」と呼ぶことが多いですね。「para」はラテン語では「反(アンチ)」、イタリア語では「~のための」という二説に分かれます。「sol」は「太陽」という意味があるので、「アンチ太陽」あるいは「太陽のための」ということになり、いずれにしても日差しを防ぐためのものってわけですね。

さて、プリンス【UVコーティング折りたたみ傘】は晴雨兼用で、「UV umbrella」や「Sunshade umbrella」と呼ばれます。この言葉って、意味的には「日除け機能のある雨傘」ってことなんですけど、実質的には「いざとなったら雨のときも使える日傘」です。

雑学ついでに「ビニール傘」のことを何ていうか知ってますか?
これは「Plastic umbrella」と言います。
さらに「折り畳み傘」は「Folding umbrella」、「長傘」は「Stick umbrella」。そして便利な「ワンタッチオープンの傘」は「ジャンプ傘」なんて呼ばれますけど、海外で「ジャンプ傘ください」って言っても「What?」としかめっ面されます。

最近のものかと思うでしょうが、じつは1954年(昭和29年)にはできていて、1960年に「飛び上がるよう開く」ってことで「飛上り傘」と命名され、そこから「ジャンプ傘」になったわけです。

英語ではね「Auto-open umbrella」ってんですよ。……そのまんまですけど。

あなたの日除け用傘って、ちゃんとしてますか?
〜 どうして表が銀色で、裏が黒? 〜

お待たせしました。本題のプリンス【UVコーティング折りたたみ傘】のことを話しましょう。女性用の日傘には、高級布素材を使ったものや、刺繍されたり、ヒラヒラが付いていたりと、とても「本気で紫外線を防ごうとしてないよね」というお洒落傘がたくさんあります。刺繍による孔が全面に空いていたりと、単なる装飾品でしかありません。
「なによ! それが日傘じゃないの!」とおっしゃるご婦人のお洒落について、とやかく言う気などありません。

でもね、紫外線を本気で気にしているのなら、役に立たないものを持っていてもしかたありませんよ。筆者としては、スポーツ系アクセサリーとして販売されるアンチ紫外線傘には「必須スペック」があると考えています。

まず「傘面が完全遮光素材」であること。オシャレよりも「紫外線カット」です。中途半端な傘は「気休め」でしかないと思っています。

次に「傘面の外側(上側)は、白色か銀色」。紫外線を含む太陽光を通さないだけでなく「はね返す色」としては白が理想ですが、どんな素材を使っても汚れが目立ちますから、「撥水性の銀色素材」がいいですね。

さらに「裏面は黒色」です。
まるで意識されていない方もいらっしゃるとは思いますが、「地面からの反射光」って、なかなかキツいものです。真夏のハードコートの照り返しのスゴさを感じられたことがあるでしょう。その反射光自体を防ぐのはむずかしいですが、それをさらに傘の裏側で反射し、頭の上から「折り返し反射」してはダメですよ。

ですから傘の裏側は、紫外線を反射せずに吸収してしまう「黒色」がベストなんです。ときおり勘違いして「裏面が銀色」なんていう「紫外線二重反射傘」がありますが、アレはいけませんね。

プリンス【UVコーティング折りたたみ傘】は鉄則とおり、完全遮光・外銀・裏黒ですから、文句の付けどころがない「質実剛健本気仕様」です。

収納してコンパクト軽量、開いて幅広くカバー
〜 プリンス【100】シリーズとの意外な関係 〜

プリンスのUV対策用の折り畳みパラソルのカタログスペックを睨んでいたら、面白いことがわかって、ちょっと「ニヤッ」としてしまいました。
まず「重量スペック」なんですが、『310g』ってあります。強風時にも骨折れしない「グラスファイバー製」の骨だからこそ実現した軽さですが、この数字、ラケットが好きな方ならピンときますよね。
そう! ちょっと本気系のラケット重量ですよ!

それから「収納時高さ」……つまり折り畳んだときの長さですけど、『25.5cm』。
これは気が付かない人も多いと思いますが、プリンスの「100平方インチモデル」の「ストリング面の横幅」とまったく同じなんです。

つまり【ツアー100 310g】や【ファントム100 O3】【ファントムグラファイト100】と同じ「310」と「25.5」という数字の組み合わせ!
それをプリンスの方に話すと、「傘の黄金スペックじゃん!」って。
……そーゆーことじゃないんですけどね(失笑)

でもね、そのサイズを考えてみるとこの傘は、横にしてぴったり、誂えたようにスライディングバッグ(布製ケース)の中に収まるということなんです。こんなにコンパクトでいて、開くと「103cm」の大きさになるので、日除け用としては十分な大きさと言えるでしょう。「邪魔にならず、炎天下でも急な雨でも役に立つ」コンパクト傘……「テニスコートに必携」と思いませんか?

松尾高司(KAI project)

text by 松尾高司(KAI project)

1960年生まれ。『テニスジャーナル』で26年間、主にテニス道具の記事を担当。 試打したラケット2000本以上、試し履きしたシューズ数百足。おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー