「大は小を兼ねる」はホントだった!マジでなんでも入っちゃう 中毒性のある超上質大容量トートが……これだ!

「大は小を兼ねる」はホントだった!マジでなんでも入っちゃう 中毒性のある超上質大容量トートが……これだ!

プリンス×CW-X、×Lee、×DAIYA、×Slinger、×HYDROGEN、×blueeq
〜 あれこれ買えちゃう www.princeshop.jp 〜

このコラムをご覧くださるみなさんは【prince】というブランドのファンだったり、興味のある方なわけですが、【prince】はアメリカ発祥の海外ブランドで、日本で販売しているのは『グローブライド』という企業です。この会社が扱う最大のブランドは【DAIWA】という、押しも押されもせぬ釣り具の世界的トップブランドであり、旧社名を『ダイワ精工』といいました。

同社が、1981年に、デカラケの話題で注目を浴びた新鋭テニスブランドである【prince】の輸入販売権を得た直後、日本国内でもデカラケブームに火が点きました。「だれでも容易にテニスを楽しめる環境」を生んだ【prince】は、1980年代の世界的テニスブーム黄金期の象徴的存在となったのです。

現在の『グローブライド』は、釣り具、ゴルフ、テニス、サイクルと、アウトドアスポーツの総合メーカー&ディストリビューターで、各分野でいろんなブランドを扱っています。だから……というわけでもないでしょうが「なんだか自由」なんです。ゴルフもテニスも自転車も、メインブランドの他にも、あれこれ販売しちゃいます。

みなさんがご覧になるのは、主にこの「www.princetennis.jp」でしょうが、画面右上に表示されるグリーンのボタン『ONLINE SHOP』をクリックしてみてください。プリンスのECサイトのウィンドが開きます。「テニス専門店が近くに無い人」や「近くのショップでなかなか置いてなくて買うことができない」「ほしいものの在庫がない」「いますぐほしい」という方には便利な直販WEBサイトです。

ここでは、もちろんプリンスブランドの商品すべてを買うことができますが、テニス専門店にもなかなか並ばない、プリンスブランド以外のアイテムが多数掲載されているのです。たとえば2007年から【prince×CW-X】のダブルネーム販売が始まった高機能インナーウェアは、テニスの動きをサポートしてくれるアイテムを、プリンスのテニス販売ルートでテニス愛好家に届けるというプロジェクトで、もう15年も続いています。

世界三大ジーンズブランドである【Lee】のトートバッグや、オリジナルスライディングバッグなど、個性的なバッグを販売したり、真空断熱ボトルの【Hydro Flask】を販売したりと、プリンスブランドではないものでも、「面白い!」と思ったものは、どんどん仕入れて売っちゃう!

テニスコートで役に立ちそうというものを見つけたら「売らずにはいられない」という衝動を抱えているのでしょうか(笑)。真夏のコートサイドに「あったらいいのに」と思えば、自社内他ブランドの【DAIWA】で製造販売しているクーラーボックスを、テニス用にアレンジして、プリンスブランドから発売しちゃうし、大きな話題となっている「球出しマシン」もそうです。

考えてみれば【prince】というブランドは、もともとは球出しマシンの製造メーカーだったのです。それを、ヘッドブランドを手放したハワード・ヘッド氏が買って、ラケットを作り始めたってわけですから、プリンスと球出しマシンとのつながりは深いんですね。携行に便利で個人でも買えちゃって、そこいらのコーチの出す球よりもスピンが利いたライブボールを出してくれる【Slinger Bag】の輸入販売権の話がきたときには、躊躇なく「決定!」です。マシンとしては破格に安いといっても、フルキット揃えると10万円もするため、どうなることかと思ってましたが、いざ販売を開始してみると、購入予約が殺到して、輸入数が追い付かないほどの大ヒットですよ。
*【Slinger Bag】は専用公式サイト「slingerbag.jp」からの購入となります

そして近年、話題となっているのが、アウトサイダー的ブランド【HYDROGEN】とのコラボレーションモデルや、あらゆる分野のアスリートが使えるバッグなどのエキップメントを送り出している【blueeq】のアイテム。どれも、右上の『ONLINE SHOP』をクリックすれば、ダイレクトに購入することができます。

これぞ「トートバッグ」! ところでトートバッグって何なの?
〜 発祥の原点……それは「水に強い」こと 〜

さて、前置きが長くなってしまいましたが、本題の【blueeq】です。昨年秋に紹介した【blueeq ガジェットバッグ】が、筆者の周りで大人気なのです。アイテム的に、若い人からの人気を予想していたのですが、なぜかベテラン〜大ベテラン、はては93歳になる母親からも「それ小さくて便利そうでイイね。そんなの使いたい」って。さすがに無理でしょ(笑)

その【blueeq】から、【blueeq ガジェットバッグ】と同じカモデザインのトートバッグが出ました。【ATHLETE TOTE BAG 40】……¥19,800(税込)です。テニスバッグの価格に慣れてしまっているみなさんには、ちょっと高価に思えてしまうかもしれませんが、一般市場でこれだけ高品質なトートバッグがこの価格って、「安いくらいだ!」と筆者は思います。

最近では「ミニトート」なんて名付けられた商品もありますが、トートバッグというのは、そもそもデカいんです。それが登場したのは、約60年前の1944年。米国のアウトドア・ブランド【L.L.Bean】社が、大きな氷のブロックを運ぶため、上部口がガバッと大きく開いたバッグをキャンバス地で作ったのが最初と言われています。当初は、その使用目的から“アイス・キャリアー”と呼ばれたものの、水に強いキャンバス地を利用して、キャンプのときに「バケツ代わり」として水を運ぶなど、多用途便利に使われて、その後に流行したアイビーファッションにも取り入れられました。その後は、日常用バッグとして汎用されることが多くなり、「運ぶ・背負う」という意味のある『トート』と呼ばれるようになったのです。

トートバッグは「上部に大きく開口」という形状から、
・収納物を頻繁に出し入れがしたい方
・大きな荷物を運びたい方
が重宝して使うのですが、現代ではレジャーからビジネスシーンまで、多彩な方向性を持って発展しています。

形状は「タテ型」と「ヨコ型」があり、「タテ型」は前後幅をとらないため、電車に乗ったり移動するのに便利です。テニス用トートバッグでも、「タテ型」がずいぶん流行った時期がありました。そして「ヨコ型」のメリットは、なんといっても「取り出しやすさ」です。上から覗いて、目的のものをすぐに発見でき、ストレスなく取り出せるところが重宝されます。

ドデカいボディに細かな気遣い。大型トートに「微に入り細に入り」
〜 まるでフルサイズSUVの最高級クラスみたいな 〜

ATHLETE TOTE BAG 40

さてこの【ATHLETE TOTE BAG 40】は、「デカいのが取り柄」なんですが、デカいだけじゃありません。デカい図体なのに、細かなところにまで気が遣われていて、使ってみると、これがかなりの優秀さであることがわかります。

容量40リッターという大型トート。触ってみるとけっこうゴワゴワした生地素材は、軽量で強度のある『CORDURA X-PAC®』で、裏面にラミネート加工が施されているので、高い防水性を発揮すると同時に形状維持、形崩れしにくいというメリットがあります。

底面に内蔵されている大型のクーラーバッグは、底面すべてに広がるため、かなりの容量があります。保冷剤といっしょにドリンクを入れておくもよし、スーパーでの買物では、冷凍食品を入れたり、肉・魚もフレッシュな状態で持ち帰ることができます。その裏の底面部には「ターポリン」という水や汚れに強い素材が貼られ、路上に直置きしても安心です。

トートバッグは一般的にシンプルな作りで、大ざっぱなイメージがありますが、この【blueeq ATHLETE TOTE BAG 40】には、内部のボディ側にファスナー付きポケットが1つ、外側にスライディングポケットが2つ設置されていて、この2つにはネオプレーン素材が使われているため、スマホを入れておくのにとても安心です。さらに、片端には「500mlペットボトルホルダー」が配置され、デカいバッグ内のボトルを必死に探す苦労がありません。

デカい図体に、なんと細やかな配慮でしょう! 開口部は「ファスナー式の大型フラップ」で閉じることができます。フラップは全体ボディと同素材であるため、中身をしっかり隠しつつ、保護力もバッチリ。ファスナー自体も水を通しにくいものを使用しています。

そのファスナーを閉じると上面に凹みができるため、ペットボトルを出し入れするのが面倒な方は、この凹みに乗せておけばいいのです。またフラップを使わず、いつもトップを開けておきたい方は、フラップを内側へ落せば、スッキリ・オープン・トップで使えます。

上部をファスナーで閉じても、外部正面にオマケのようなファスナー付きポケットが付いているので、スマホなどはここへ入れておけます。でも、この「オマケ」……じつは手の込んだオマケでした。なんと驚いたことに、このファスナーポケットの内側にメッシュクッションが装備され、外からの衝撃を少しでも和らげようとしているのです。普通のバッグメーカーは、こんなことしませんよ。なんという気配りでしょう……まさに細部にまで配慮された上質な内装を施した「上級大型SUV」です。

カラーは「サンドベージュ・カモ」と「ブラック・カモ」の2タイプ。言っときますけど、40リッターは「デカい」ですよ。3泊4日くらいの旅行ならば、これ1つで十分。当初は「こりゃデカすぎて、めったに使わないよな」と思っていましたが、持ち始めたら、何かと入れるものはあるもので、「大は小を兼ねる」とは、よく言ったものだと感じます。

「どうしてもデカいのはイヤ!」という方には、40リッターの両脇を落したような【ATHLETE TOTE BAG 30】っていうのもあります。ヨコ正面から見ると、ほぼスクエアな感じです。まぁ筆者は断然、【40】推しですけどね!

松尾高司(KAI project)

text by 松尾高司(KAI project)

1960年生まれ。『テニスジャーナル』で26年間、主にテニス道具の記事を担当。 試打したラケット2000本以上、試し履きしたシューズ数百足。おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー