ごく普通のトートバッグに見えるけど、「テニス用+普段使い」の超合理設計。プリンス新型【軽量トート】はセットで使え!

ごく普通のトートバッグに見えるけど、「テニス用+普段使い」の超合理設計。プリンス新型【軽量トート】はセットで使え!

テニスブランドで随一の充実バッグアイテム群
〜 よく考えた「バッグ作り」をするのがプリンス 〜

じつは筆者……
バッグ大好き人間なんです。
テニス用バッグはもちろん、深夜のショッピング番組で、ご婦人用バッグの開発ストーリーなんかやってると、つい見入ってしまい、価格がなかなか発表されないことに、イライラしながら視ちゃいます。開発経緯のくだりでは「いや、そこはこうなってたほうが使いやすいだろ!」などと、独りで突っ込んでしまい、虚しい気持ちに……

しかし、ああいった番組の途中で、スタジオに電話をかけてくる人って、何を思って、そんな行動に出るんですかね?
それからスポーツの生中継で、スタジオに「応援FAX・メッセージ」を送ってくる人。選手に届くわけじゃないのに、誰に向けてのアピール???

あっ、バッグの話です。
テニスブランドの展示会シーズンになると、「次はどんなバッグが出るのかな」とワクワクします。とくにプリンスっていうのは、数あるテニスブランドの中で、バッグのアイテム数がとても多く、企画開発している方もよく見知っているので、展示会では、まずバッグコーナーに目がいきます。

プリンスバッグのラインナップは、とにかく豊富で【TOUR TEAM series】【TECH series】【TECH LIGHT series】【AT series】【TOUR EVO series】【WM series】【prince × HYDROGEN】【Lee Prince】【PR series】と、9つのシリーズがあります。

今回、紹介するのは新シリーズ【TECH LIGHT series】の軽量トートバッグと、ミニトート型ショルダーバッグです。グローブライドさんにお願いして、さっそくこの2つを送っていただき、翌日から使用テストを開始します。

ちょーーーどいい大きさ感の使い勝手!
  〜 使ってみて初めてわかる「工夫」を発見 〜

まず【TL366 トートバッグ】ですが、なんとも絶妙なサイズ感で、ものすごく気に入りました。大荷物移動のときは、昨年6月に紹介した【prince × blueeq】の【ATHLETE TOTE BAG 40】を使いますが、こいつってものすごく大きいので、新作【TL366 トートバッグ】は普段使いとして、じつに使いやすいサイズ設定です。

横幅:63(43)cm、高さ:36cm、厚さ:23cm。逆台形の開口部を横最大に広げると、63cmですが、両端を内側に折り込んで各型にすると43cmになり、自転車のカゴに収まってくれる角型トートスタイルに変身します。

変身させるときには、開口部両側にある「サイドホック」をポチッとはめます。
この変身システムがあるので、開口部全部を閉じるフルジップではなく、センター38cm分だけを閉じるジッパーフラップが付いていて、両サイドがちょっとだけあいています。ジッパーを解放すると、開口部が完全にガバッと開いてくれて、トートバッグの便利さをフル活用できるのもいいですね。

筆者の場合、携行時はサイドホックで角型トートにし、荷物の出し入れ時はフルオープンにします。バッグの内張りは「オレンジ色」なので、バッグ内がとても明るく、目当ての荷物を探しやすいのも気遣い設計。

大きなメインパート部の底面幅が「13.5cm」で、スペック上ではなんだか狭めに思えますが、底部はちょっと左右に膨らんでくれるので、やや小さめのコンビニお弁当ならばそのままフラットに入ります。買物時にも、とても重宝するバッグですよ。

メインパート内のボディ側には大きなジップポケット、向かい側には小型のオープンポケットが2つ並びます。そしてメインパートの外側には、ラケット2本が入るラケットパートが併設され、シャフト部を固定するストラップも付いていて、これがラケットバッグであったことを思い出します(笑)

また、念の入ったことに、このラケットパートの内張りは「サーモリフレックス」が採用され、ラケットやストリングが高温化するのを防いでくれる……ということですが、まぁ上部はフルオープンなので「気持ち」ということで。

でも開発者は、ここへの注力度が高く、ラケットを入れないときには、ポケットが開いてしまわないようにと、軽めのマグネットボタンを内蔵しています。さらにいちばん外側には、「フロントポケット」があって、スマホなどを出し入れしやすいサイズに設計されています。

そしてそして、このバッグには、デイパックのサイド部によくある「ボトル用ポケット」がありません。「う〜む……」と思っていたんですが、使っていたら「まるで問題ないじゃないか!」ってことに気付きました。

というのは……、まずバッグを肩に担ぐでしょ。そのときに胸側にくる端のサイドホックをはずし、ボトルをストンと入れておいて、端を折り畳んでサイドホックを閉じる。こうすると、外からペットボトルが見えちゃうといったダサい感じがなく、スマートに完全格納。そしてボトルを取り出すときには、サイドホックをプチッと外すだけで、ボトルトップが顔を覗かせます! 先に話したとおり、開口部はオープンジップなので、指先のワンアクションだけでボトルの出し入れができるんです。これ、すごくイイじゃないですか!

カラーは、ブラックとベージュの2モデルが用意され、ブラックは質実剛健なイメージ。ベージュは、ベルト&テープの素材が、光の当たり方によって色の見え方が変化するという、オシャレタイプですね。男女とも、とても便利に使えるサイズ設定が絶妙だねって思います。

「小型トート」って女子が使うイメージですけど……
〜 男性の「ちょい出掛け用」ショルダーとしても 〜

そして、この【TL366 トートバッグ】をそのまま小さくしたような【TL368 ショルダーバッグ】が同時発売されます。サイズは、横幅:28cm、高さ:23cm、厚さ:13cm。もちろんラケット収納部はありませんが、小物や貴重品などを入れておくのに、じつにちょうどいいサイズ感です。

両サイドの「折り畳み式変身用サイドホック」もそのまま装備。小型トートなので、開口部にジップフラップはなく、マグネットで軽く閉じるだけなんですが、使われるシーンを考えると、とても実用的に工夫されていると思います。スペック情報では「横幅:28cm」とありますが、29cmある「A4サイズの雑誌」もぴったり収まります。

そしてこちらは、商品名にもあるとおり「ショルダーバッグ」ということで、付け外し可能なショルダーストラップが付属。近所へのお買い物にも便利ですし、深夜にどうしてもビールを飲みたくなったら、コンビニへ走れば「冷えたロング缶5本+おつまみ」を余裕で持ち帰れます。

よく広さを説明するときに「東京ドーム○個分」なんて表現が使われますけど、あれでちゃんとイメージできる人っています?
「ビールのロング缶5本」のほうがわかりやすいよね!
ということで、普段の必需品を入れる「お出かけバッグ」や、オシャレな女子の「コンビニ用マイバッグ」としても使える、【TL368 ショルダーバッグ】。
ぜひ【TL366 トートバッグ】と「大小セット」でのご使用をオススメします。

松尾高司(KAI project)

text by 松尾高司(KAI project)

1960年生まれ。『テニスジャーナル』で26年間、主にテニス道具の記事を担当。 試打したラケット2000本以上、試し履きしたシューズ数百足。おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー