オフコートの寒さを、むしろ快適に! 「暖かくて」「可愛い」プリンス&Leeの 「あったかわいい」コレクション!

ずっと前の展示会から気になっていた「ボア」アイテム!
〜 よそにはないオシャレさは、オジさんにもよくわかる 〜

LA0289 ボアバッグ

オジさんとしては告白しづらかったんですが、プリンスの展示会ヘ行くたびに楽しみにしていたのが「レディースの帽子やグローブ、バッグ」でした。なぜ楽しみかっていうと、他のテニスブランドでは「いかにもテニス周辺」って感じなのが、プリンスのそれらは、そんなシバリをまるで感じさせない自由さがいいんです。

とくに秋冬物の展示会では、ラケットやシューズの説明を聞きながら、ずっとアクセサリー展示コーナーが気になってしまって……。ずっと楽しみだったのが「ボア素材」のレディーズアクセサリーで、どうにも洒落てて可愛いんですよ。あのモコモコした感じが、あったかそうで、ホワんとしてて。

今シーズンの「ボアもの」は、『Lee』の【ボアキャップ】に【ボアストール】。それに一瞬「ミニチュア犬?」って見えてしまう【ボアバッグ】です。

【ボアキャップ】は、もはや定番化していて、かぶっている本人も暖かいだろうけど、周囲の目が「あったかそうだなぁ」と感じさせてくれる。プレイ中は、暖か過ぎて汗をかいちゃうから、コート内では「待ちタイム」「休憩タイム」にバッグからサッと取り出しての着用です。

それから首周りも寒くなりますよね。男子はタオルを巻いていればいいけど、女子の場合はそれじゃ「体育会的」すぎるから、首に巻いてすぐに暖かさを感じられる【ボアストール】がいいですよ。人間の身体でもっとも寒さを感じやすいのが「首」。逆に、首を暖かくしてあげれば、他はそんなに気にならなくなっちゃいます。

こうしたアイテムというのは、他のテニスブランドでは、ほぼ見られません。なんか「そういうことはファッションブランドに任せておけばいい。我々はあくまでテニスらしくないと!」って感じなんですが、そんなこと一般ユーザーは望んでいるでしょうか?

プリンスというブランドには、そういった「テニスくささ」が希薄なんですよね。もっとアパレルブランド寄りな感じがします。昔のプリンスアパレルは「素材だ! 機能だ!」の打ち出しが強かったですけど、もういまや「素材も機能もあたりまえだから」ってなもんです。

プリンスHPのトップページの右上にある緑のボタン【ONLINE SHOP】をクリックすると楽しいですよ! かなり大きなテニスショップでないと品揃えしてくれないアイテムが、選び放題。「へぇ〜、こんなのがあったんだぁ!」って発見ができます。今はちょうど「ウィンタークリアランスセール」開幕中で、ダイレクト通販ではめったにない「お得チャンス」です。

カンザス州『Lee』とニュージャージー州『prince』のタッグで「アメリカワイイ」
〜 テニスくさくなくて、オフコートでもファッショナブル 〜

プリンス&Leeの 「あったかわいい」コレクション

先に挙げたボアアイテムは、みんな【Lee】ブランドのものですが、プリンスが【Lee】とダブルネームデビューして、もう4年。全米選手権が始まった1881年の8年後である1889年、カンザス州サリナという街で【Lee】は誕生し、アメリカでも有数のデニムメーカーとして成長してきました。

カンザスといえば「アメリカのど真ん中」。開拓・西部劇・牧畜・小麦と、まさにデニムが生まれるべくして生まれた土地柄です。対してプリンス発祥の地であるニュージャージー州はニューヨークのすぐ南に隣接し、プリンストンはマンハッタンから直線距離で80kmほどしか離れていません。

この2つのブランドが握手してできた【prince×Lee】は、まさにアメリカンな自由さと、汗を感じさせないカジュアルさを感じさせます。じつにシンプルだけれども、ヒッコリーストライプ柄のポケットをワンポイントに使ったりして個性を主張します。

全体として、テニスウェアのイメージは皆無で、本当にシンプルな普段着、カジュアル。でも品があるんです。ブランドの力って、こういうところに表われるものなんですね。【prince×Lee】で人気なのは、いまやラケットを運ぶのに誰もが使う【スライディングバッグ】で、綿50%+ポリエステル50%の「シーチング」が使われています。「天竺織り」と言ったほうがわかりやすいでしょうか……面の素材感を感じる平織り生地です。そこそこのお値段ですが、テニスメーカーが作る、どのスライディングバッグよりもオシャレです。

プリンス&Leeの 「あったかわいい」コレクション

こうした【Lee】ブランドの影響もあって、その雰囲気が【prince】ブランドにも乗り移ってきつつあります。たとえば【prince×Lee】に【スエードキャップ】といって、およそテニスコートでは見かけない上質な帽子があります。スエードは、天然皮革の裏側を起毛加工して毛羽立たせた素材ですが、その上質感を生地で再現したのが【スエードキャップ】。もうパッと見、天然皮革のキャップですよ。

このイメージを【prince】ブランドで、スポーティーデザインにアレンジしたのが【ベロアキャップ】でして、こちらで使用する生地はベロア……つまりベルベットですね。ちょっと離れて見ると、独特の光沢感がある素材で、触った感触がとても気持ちいい、アレです。スポーティーデザインながら、けっこうな上質感ですよ!

ウォーキング、散歩、観戦……ここまでやるか!の「激暖ミトン」
〜 カイロ潜伏ポケットの徹底さに脱帽 〜

プリンス&Leeの 「あったかわいい」コレクション

それから、【prince】ブランドも「ボアもの」をラインナップしています……が、こちらはじつに実用的な「激暖」のための実戦的配備。まずは【ボアキャスケット】です。キャスケットというのは、洋画に出てくる新聞配達員や郵便配達さんがかぶっているツバ付き帽ですが、この商品はキャスケットというよりも、『北の国から』で黒板五郎さんがかぶっていたニットキャップそっくりです。「ジープキャップ」とも呼ぶそうですね。

プリンス【ボアキャスケット】は、ツバ部と鉢周り、内側はニットですが、上の帽子部がボアフリース素材で、見るからに暖かそう。耳までスッポリ隠すことができ、どんなに寒くても、これならば大丈夫! りっぱな超効果的防寒具です。

さらに【ネックウォーマー】で、こちらは素材の使いたかが表裏逆で、外側に伸縮性が高くて締め付け感がないニットを。内側はボアフリース素材で、首をダイレクトに暖かくしてくれます。【ボアキャスケット】+【ネックウォーマー】で、ニットの覆面帽よりも暖かいこと請け合いです。

また面白いボアものとして【レディーズ手甲ボアグローブ】があります。指部がないのでグローブというより、まさに「手甲」。甲部分がボアなんですが、着けてみると……なんか猫の手っぽいですね。

話がグローブに行き着いたので、現在、テニス用として唯一となった【防寒グローブ】も紹介しましょう。昨今のテニス用グローブは、ほぼすべてが「女性用」「日焼け防止用」の役割を担うもので、毛糸製以外で、プレイもできる防寒用グローブを販売しているのは、プリンスのみではないでしょうか?

プリンス&Leeの 「あったかわいい」コレクション

プリンスは徹底していますよ。かつては毛糸の手袋も発売していましたが、「それでは寒さに対して十分じゃないだろう!」ってことで……
はい、やっちゃいました。徹底防寒、いや、もはや「暖房手袋」の【快指温ミトン】です。ユーザーのためならとことんやっちゃおうってことで「使い捨てカイロを収納できるミトン」を発売しました。筆者は「快指温」というより『激暖ミトン』と名付けたいです。

ミトンの中には面白い仕掛けがあって、「手のひら側」「手の甲側」どちらかを選んでカイロを入れられるようになっていて、カイロを甲側に入れれば、手のひら側はラケットを握れますから、コーチの球出しくらいなら…… あっ、球出しはもう【スリンガーバッグ】に任せて、コーチは専念指導って時代でしたね!

日本の寒さはマックス期を迎え、まだまだ寒さは続きます。北国、雪国の方は、普段の防寒用としても、プリンス防寒グッズで『あったかわいく』過ごしてはいかがでしょう。

PRINCE ONLINE SHOPでのお求めはこちらから。
LA0289 ボアバック
LA0306 スエードキャップ
PG973 防寒グローブ
PG975 手甲ボアグローブ
PG976  快指温ミトン

松尾高司(KAI project)

text by 松尾高司(KAI project)

1960年生まれ。『テニスジャーナル』で26年間、主にテニス道具の記事を担当。 試打したラケット2000本以上、試し履きしたシューズ数百足。おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー