梅雨、真夏の汗かき、そしてなんと寒さまで。【プリンスグリップ・プラス】の10万分の1ミリシリカ粒子が手のひらをコーティング

昔からテニスプレーヤーはグリップに悩み、闘ってきた……
〜 新しいグリップテープに交換し、最終兵器を【プラス】 〜

PrinceGrip Plus

このコラム連載が始まったのが2016年のちょうど今頃、もう5年も続けていると「もう一度、紹介したい」というアイテムがいくつもあります。その一つが、このホームページのカタログページ「ラケットアクセサリー」に掲載されている【プリンスグリップ・プラス】です。新発売当初とはパッケージデザインがリニューアルされて、ちょっとフレッシュなイメージがあります。

これがどんなアイテムかというと……って、もう説明の必要などないですね。簡単にひとことで言っちゃえば「滑り止め」です。子供の頃からラケットを振ってきましたが、滑り止めはいつも興味を持って見守ってきました。昔は今と違い、天然レザーグリップです。新品の頃はとても快適なんですが、汗が染み込んで時間がたつと、天然皮革は硬くなって、カチカチツルツル。

いろんな滑り止めが発売されていました。粉を吹きかけるタイプに、おがくずをまぶすもの。ベタベタした液体を染み込ませたシートに手のひらをベタッ。ネットネトのおかげで滑らなくはなりますが、レザーグリップは汚れ、あっという間に真っ黒に。

その後、グリップテープができたおかげで、ずいぶんとグリップ環境は改善されましたが、貧乏学生は300円のグリップテープを頻繁に巻き替えるなんてできません。300円あれば、焼き鳥が10本買えた時代です。ドライタイプのグリップテープがボロボロになってきたら、テープを外して裏返し、逆側からふたたび巻いて「やった、新品みたいだ!」と喜んだもの。汚ねぇったらありゃしません!!!

そのグリップテープが、あれから35年たっても同じ値段です。今の300円じゃ「焼き鳥3本」も買えませんから、実質的な大幅値下げですよ。それなのに「うわぁーっ……これ、いつから巻きっぱなしなんだろ? もしかして元は白だった???」というグリップを握ってプレーしてらっしゃる御婦人、オジサマ。ウェアにはあんなに気を遣ってらっしゃるのに、あなたはそのグリップを握るのね……(汗)

そんなに貧乏なわけでもないでしょう。いまどき本当に貧乏なテニスファンなんて、なかなかいないですよね。新しいウェアを買う前に、グリップテープを巻き替えましょうね。トイレの便座カバーも、キレイにしておきましょうね。

とまぁ、グリップテープは巻き替えればフレッシュになってくれるわけですが、手のひら側の汗が止まるわけではありません。汗っかきの友人なんか、真夏にちょっとのプレーで、グリップはぐしょぐしょです。そこで登場するのがこちら! 手のひらの汗をコントロールしてくれる【プリンスグリップ・プラス】です。

ラケット側にはグリップテープ、手のひら側には【プリンスグリップ・プラス】
〜 汗による滑りを防ぎ、強力なグリップを実現する二段構え 〜

これが生まれたのは30年前の1990年。発明されてから3年で特許を取得し、1994年には4オンス(オンス=oz は液量単位。英米で基準が微妙に違うが約30mlとする)のスプレーボトルで販売されました。最初の生産分がわずか数カ月で完売してしまい、海外のディストリビューターからは「輸入取り扱いさせてくれ」というオファーが殺到したということです。

以前は発売地域が限られていましたが、現在ではワールドワイド展開により、世界35カ国以上で販売されているということです。いろんな滑り止めがあるでしょうが、これはシリカ粒子の吸水性を利用した「水溶性シリコーン」が主剤のゲル状ローションです。

ローションに含まれるのは、なんと「10万分の1mm」「10ミクロン」。ローションが肌の上に塗り広げられると、アルコールはすぐに蒸発し、シリカ粒子が肌の上に広がって膜層を作り、水分を吸収するだけでなく、湿気、汗、汚れなどから守るバリアとなります。

いまや市場では「もっとも効果期なモイスチャー&サーマルバリア」として評判です。
……と、これはプリンス本社から届いたパンフレットにあった文言そのままですけど(汗笑)。

そのマニュアルには、こうも綴られています。
「これまで数えきれないほどのテニスプレーヤーが愛用し、そのなかには多くのATP/WTAのトッププレーヤーたちが含まれています。この事実が【プリンスグリッププラス】の効果を証明しています」と、愛用するという超有名プレーヤーの名前がズラリと並びます。契約の問題があるので、ここでは紹介できませんが、「へぇ〜っ」と驚かされます。それを眺めていると、アメリカの超有名大型テニスキャンプに縁のある方々のような……、そうっ、思い出しました。そういえば、そのプロショップで売られていたのを、昔から関係の深いプリンス社が目を付けて販売権を得たのだと。

彼らが日常的に使うのですから、その効果は明らかです。ラケット側はグリップテープで滑り対策。そして手のほうは、汗による滑りをシリカの被膜でブロックする【プリンスグリップ・プラス】の二段構えで強力なグリップを獲得するのです。

思いがけないサブメニュー的な使い方ができて面白い
〜 グローブやシューズの中の湿気を防ぎ、足指間もサラサラに 〜

PrinceGrip Plus

英語で書かれたマニュアルには、聞いたことがない単語ばかりが並び、読み解くのにたいへん難儀しましたが、『追加効果』という項目があり、それにはおおまか次のように記されていました。

■抗菌・抗細菌効果があります
■無毒・不活性・生分解性成分なので、石鹸で洗い流すことができます
■水や汗を弾く効果があります
■寒冷時での保温効果があります
■男女の区別なく好まれるフレッシュシトラスの香りです
■テニスだけでなく、あらゆるスポーツシーンで効果が期待できます
 野球・ソフトボール・バレーボール・ゴルフなど
■手のひらの滑り止めだけでなく、足に汗をかきやすい人にも効果があります
 サッカーのゴールキーパーのグローブの中は汗で湿りやすい。
 シューズ内でも効果を発揮します

「抗菌・抗細菌効果」は、世界が今のようになる前から、あらゆるものに備えられていましたが、今となっては心惹かれる文句です。二項目めの「無毒」という直訳が適切なのかどうかわかりませんが、アメリカではこんなことも書き添えなければならないのでしょう。ただ「石鹸で洗い流せる」というのは、このアイテムの主成分『水溶性シリコーン』のメリットと思います。

驚いたのは「寒冷地での保温効果」です。これは試してないのでわかりませんが、汗を抑える効果があるのですから、肌の水蒸気が蒸発するのも防いでくれて、気化熱を奪われないためかもしれません。

そしてそして、発展的使い方として紹介されている「シューズ内の汗を抑える」という効果には、「これいいじゃん!」と感じさせられました。とくに真夏のテニスシューズの中って、ものすごくムレるじゃないですか。足でいちばん汗が溜まるのが「足指の間」です。筆者も試してみましたが、プレー前にソックスを脱いでスリスリしたら、指の間がサラサラになって、すべての指が別々に自由に動く感じがして、「それぞれの指が生きてる!」って感動しちゃいました。

こんなふうに付加的効果がたくさんあるんですけど、いろいろ試してみた結果、このローションは「たくさん付ける必要はない」「多いほど効果が大きいわけじゃない」ことがわかりました。片方の手のひらに「小さな小豆くらい」を落して、両手でまんべんなくスリスリすればオッケーです。あまり多すぎると、手のひらが真っ白になっちゃいますから。

こうして「いいことづくめ」の【プリンスグリップ・プラス】ですが、唯一なんとかしてもらいたいのは「キャップが持ち上がりにくくなる」ところです。このアイテムは揮発性の高いアルコールが含まれているので、どうしても密閉性の高い容器が必要で、とくに液出口部分は漏れがないようにきわめてタイトに作られています。

ここにも10万分の1ミリのシリカ粒子が効いちゃうんです(笑) キャップを持ち上げるように引き出すと、先端にあるポッチがカルデラのように陥没して、液出口が開く仕組みなんですが、ときどき持ち上がらなくなります。どうしても持ち上がらなくなったら、キャップをはずして、先が丸みを帯びた「菜箸」のようなもので、飛び出したポッチめがけて叩きます。見事ヒットするとカルデラ出現で、機能回復・利用可能になります。

また「フレッシュシトラスの香り」ですが、いかにもアメリカの香り。日本のみなさんには馴染みがない香りですが、きっと慣れるでしょう。あと使用状の注意ですが、使用する前に、ボトルを思い切り上下に振ってください。置いてある状態では、ボトル内でシリカ成分とアルコールが分離していることがあるため、振らずに出すと、シャバシャバのアルコールだけが出てくる可能性がありますので、かならずシャカシャカしてからご使用を。

てなわけで、いくつかの使用上の注意はありますが、グリップ強化効果はてきめん! 新しいグリップテープと【プリンスグリップ・プラス】とで、真夏のあなたのグリップは完璧環境。ぜひお試しください!

松尾高司(KAI project)

text by 松尾高司(KAI project)

1960年生まれ。『テニスジャーナル』で26年間、主にテニス道具の記事を担当。 試打したラケット2000本以上、試し履きしたシューズ数百足。おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー