テニスを始める前から憧れだった『Graphite』の領域。
「こんなに使いやすくなって……いいの?」
『G一族』の若きアイドル【PHANTOM GRAPHITE XS】登場!

近代ラケット四大革命のうち、三つを主導した【プリンス】
〜 世界を一変させた「素材革命」「デカラケ革命」「長ラケ革命」 〜
1884年にウォルター・ウィングフィールド少佐によって提唱された現代テニスの基盤「ロウンテニス」。この時代から1980年くらいまでの約100年間、テニスラケットは「木製」が中心でした。遠目に見れば、まったく見分けがつかないくらい一様の姿形だったラケットが、ハワード・ヘッドという人物のおかげでひっくり返されることになりました。
それまで「テニスラケットの大きさや形・様式」にはルール上の定めがなく、「暗黙の了解」のように「フェイス面積は70平方インチ」で並んでいました。この道具のおかげで「テニスってのはむずかしいスポーツ」「伝統や礼儀を重んじる格式ある競技」のイメージが定着します。たしかに70平方インチサイズの木製ラケットでボールにパワーを与えてラリーを楽しむには、画一的な打球技術と基礎練習を乗り越えなければなりませんでした。
ところが世界の若者たちは「古い様式や呪縛からの解放」を求めて自由なスタイルを気付こうとしていましたが、ことテニスラケットに関して「革命の首謀者」となったのは、若者ではなく、かなりのオジサンだったのです。でも彼の脳は自由であり、思い描いたものを形にしてしまう「特別なオジサン」でした。

「テニスはむずかしい。打球がネットを越えてラリーができるようになるまでは修練を積まねばならん。そんなんじゃこのスポーツは広まらん!」と言ったかどうかは知りませんが、「ラケットをデカくすれば、だれでもボールを打ち返しやすくなって、テニスが楽しくなる」と思い付いて編み出したのが、フェイス面積を約1.5倍にまで拡大しちゃった『デカラケ』です。
それを始めて見たテニス愛好者たちは、みな眉をしかめながら「あんなバケモノのようなものを振り回して恥ずかしくないのか!」「大きな団扇みたいで、なんてみっともないのかしら」といった言葉を投げつけましたが、しばらくするうち……いや「あっという間に」、デカラケは市民権を得てしまいます。だって「テニスを楽しめる道具」があるなら、だれだってそっちを選ぶようになるでしょう。
『憧れの的』となったのが【prince GRAPHITE】でした。「木製 → カーボン製」を促した『素材革命』と、「レギュラーサイズ → ラージサイズ」を先導した『デカラケ革命』という2つのラケット革命を一気に爆発させました。もちろん【prince】はブランド名で、機種名は【GRAPHITE】ですが、テニスファンにとっては、あえて切り離せない【prince GRAPHITE】であり、1978年の誕生から今日に至るまで、「テニスボーイたちの憧れ」であり続けています。
かつては「価格が9万円の世界最高峰モデル」として。そして現在は「いつかはアレを使えるようになりたい!」という、テニス競技を志す者たちの「目標」「ステイタス」として、『G(Graphite)』は存在し続けます。
※コラム内ではGraphite=Gと表記させていただきます。
正しき血統によって歴史を紡いできた現代の最古参『Gの一族』
〜 名門 prince GRAPHITE の栄光 〜

1980年代に、ラケットフレームがカーボン化されてしばらくの間は、「1モデル:1ネーム」、つまり、【A】というラケットは単独で存在し、フレーム重量のバリエーションがあるだけで、「【A】のウェイトSL」とか「USL」とかでした。ところが、ある頃から「ファミリー化」が始まり、重さ設定を個別枠化して、それぞれに【A】、【A Tour】とか、【A Lite】、【A Team】なんていうふうに「家族っぽく」並べられるようになりました。
でもプリンスは、「1銘柄:1ネーム」という筋を守り、派生モデルは「フェイスサイズの違い」くらい。たとえば【prince GRAPHITE 110】【prince GRAPHITE 90】として別モデル化されて、フレーム重量は、それぞれ自分で量ってね……ってな感じです。派生モデルは、明確に別モデルとしての扱いをして、印象に残る懐かしいところでは【GRAPHITE III】とか【Super GRAPHITE】【Michael Chang GRAPHITE】【GRAPHITE AI】など、各モデルそれぞれの存在性を尊重し、他ブランドとは一線を画してました。
言うなれば『GRAPHITE 一族』です。家族ほどに近しい……けれども、違いがわかりにくいほど似てはいません。「はっきり違うんだけど『一族』ですよ」という感じ。
筆者はこれを『Gの一族』と呼んでいます。まぁ『血族』ってことです。親戚関係にある同じ血流の中で、それぞれの個性を尊重し、明確なアイデンティティーを与えてきたのがプリンスなのです。そのしきたりは現在でも守られ、「メインネーム」の次にくるのは「フェイスサイズ」であり、重さのバリエーションは「( )内の数字」で添えられます。
例として挙げるなら【BEAST 100 (300g)】という命名のしかた。これには【O3】バージョンとして【BEAST 100 O3 (280g)】もありますが、他ブランドの「ファミリー制」とは違う『一族制』で並んでいるわけです。
こうしたプリンス国家の筆頭に君臨するのが、今では【PHANTOM GRAPHITE】と名乗っていますが、これこそが正統派『Graphiteの血統』です。ボックスフレームという血筋を守り、【PHANTOM GRAPHITE 107】が一族の長老的存在として引き継いで、【PHANTOM GRAPHITE 97】【PHANTOM GRAPHITE 100】が脇を固めます。
昨今のラケットは、家族それぞれを「1モデル」として扱うので、ショップの壁に並ぶと、その一家は「幅を利かせて」並びはしますが、それぞれの違いは明確にはわかりにくいです。だって外見的には「同じですよー」って顔して並んでるでしょ。
それに対してプリンスは『一族主義』。とくに首長たる『Graphiteの一族』は、明確に「他とは違います」と言っているかのような『クロスバー』という明らかな存在感として際立ちます。言うなれば、これが『Graphiteの紋章』です。
ラケットフレームがカーボン化されてから約40年間……名前と本質を貫き続けているのは【prince GRAPHITE】の血統のみです。名前は残っていても、まるで違うものになっているラケットがいくつもありますが、それらとは違って、『Graphiteの血統』が明確に引き継がれていることを、その姿自体が物語っているのです。
易しく親しみやすくなった、【GRAPHITE】のExtra Spin model【XS】
〜 『Gの一族』でもっとも活発な「現代っ子」! 〜

そんな『Gの一族』に、とても現代的でポップな若者が名乗りを上げました。名前を【PHANTOM GRAPHITE 100 XS】といいます。2月に発売されるやいなや一気に売れてしまい、「在庫ゼロ」のショップが続出。現在はセカンドロットを待っている状況とのことです。とにかく「超絶人気」で、ユーザーたちは「待ってましたぁ! こういう『Graphite』がほしかったのよぉ〜」の声が、あっちにもこっちも。
【XS】ネーミングの由来は『Exta Spin(エクストラスピン)』。このモデルの個性を、もっとも端的に表現する愛称です。これを初めて打ったプレイヤーが、かならず言葉にする「こいつ、めちゃくちゃスピンかけやすいですね!」を、そのままモデル名に載せたわけで、ユーザーにとって、ダイレクトにわかりやすく、嬉しい名付け方です。
かつて『Gの一族』には、プリンスが切り拓いた「長ラケブーム」期に、【GRAPHITE SPIN(グラファイトスピン)】というモデルがありました。そのスペックは
●フェイス面積:108平方インチ ●長さ:28.0インチ ●フレーム厚:17-16-16mm ●重量:305g
フレームがとても薄いため、スピン系スウィングでの空気抵抗が少なく、高速で振ることができる。しかも1インチ長い分だけ、トップスピードが加速されるという、ある意味、特殊なモデルで、【SPIN】というダイレクトネーミングで、かなり尖った個性付けでした。
今回の【PHANTOM GRAPHITE 100 XS】は『Exta Spin』ですから、いっそう尖ったスピン性能に特化しているのかと思いきや、現代的なトータルバランスを備えつつ、ナチュラルに、そしてラクにスピン感覚を得られるような仕上がりになっています。言ってみれば「とても易しい【PHANTOM GRAPHITE】」で、肩肘張ることなく、易しくスウィング操作でき、しっかり「飛び」が出て、スピン系弾道で相手コートにねじ込むことができる、【PHANTOM GRAPHITE】の枠を拡大した、「活発で元気な性格」が特徴です。
そんな性格に仕上がったのは、まずは『CTS(コンスタント・テーパー・システム)』のおかげでしょう。「グリップ上部から先端に向けて、均等に厚さが増していくフレーム厚構造」で、スウィートエリアがトップ側に拡大し、いわゆる「トップが効きやすい」特徴的な個性。「ガチガチに厚さで飛ばす」わけではなく、シャフト部でしなりを感じながら、トップ側でガツンと飛ばす感じです。
正面から見れば、現代ラケットで唯一のクロスバーを備えた姿は、完全なる【PHANTOM GRAPHITE】ですが、真横から見れば「飛ばしてくれる気が満々」というスタイル。憧れの【prince GRAPHITE】を活性化したようなスペック構成は、自分のパフォーマンスと『Graphite』との距離を一気に縮めてくれます。
「どうしてここがなかったの?」「こーゆーのがほしかったんだよ!」という噂が噂を呼び、店頭に並ぶ端から、飛ぶように売れていっています。とくに話題を呼んだのが、【PHANTOM GRAPHITE】シリーズでただひとつ……300g未満の「285g 設定」が誕生したことです。他の【PHANTOM GRAPHITE】はすべて「300g 以上」で、それが『G一族』の縛りみたいになってきましたが、【PHANTOM GRAPHITE 100 XS(285g)】は、操作性が高くて、驚くほどスピンがかかってくれ、軽快な飛びが実現するため、自分のテニスを明朗快活にしてくれるようなイメージが、広く受け容れられています。
もちろん「スピンが利いた重厚なフィーリング」を好むプレイヤーには【PHANTOM GRAPHITE 100 XS(300g)】が用意されています。どっしりしたスピン系打球で落ち込みたいプレイヤーは、こちらを選択するのがいいでしょう。
『Graphite』ではありますが、『一族』であることをはっきり表現しているのが、ボディカラー。元祖は「ブラックにグリーンのライン」を看板とし、現代の【PHANTOM GRAPHITE】は、そのイメージを受け継ぐように、全体が「グリーントルマリン」。でも【XS】は「エンパイアブルー」といって、鮮やかでありながら、高貴で落ち着きのある深いブルーを纏っています。
現在は品切れ状態のショップが多いとは思いますが、6月には「2ndロット」が入荷するとのことなので、。機会のあるたびにお近くのショップを覗いてみてください。オリジナル『G一族』とはひと味違う、新しい『G一族 元気バージョン』が、ふたたび店頭に並びます!

